文献詳細
症例報告
文献概要
59歳,男.約30年前に左鼻翼部および右鼻唇溝部の結節に気づき,以降徐々に増大してきた.HE染色で淡好酸性に染色される沈着物質が真皮全層および一部は皮下脂肪織にかけて認められた.この物質はコンゴーレッド染色およびDFS染色にて機色調に染色され,偏光顕微鏡下にて黄緑色の偏光を呈し,過マンガン酸処理に抵抗性であった.また免疫組織化学染色では抗AL(к)抗体のみに陽性を示した.さらに全身検索を行ったが特に異常は見られず,AL(к)型皮膚限局性結節性アミロイドーシスと診断した.本症は本邦では7例目,AL(к)型としては2例目である.過去の本邦報告例について若干の文献的考察を加えた.
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