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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻2号

1998年02月発行

文献概要

症例報告

大陰唇に生じた多発性稗粒腫の1例

著者: 水口聡子1 岩原邦夫2

所属機関: 1順天堂大学医学部皮膚科学教室 2江東病院皮膚科

ページ範囲:P.157 - P.159

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 大陰唇の多発性稗粒腫の1例を経験した.症例は43歳,女性.25歳頃より,特に誘因なく陰唇部に小結節が出現し,徐々に増加した.組織像は,真皮浅層から中層に位置する表皮性嚢腫であり,内腔には多数の軟毛と層状角質物質を含んでいた.嚢腫壁は顆粒層を介して角化し,壁と毛嚢との連続も明瞭にみられた.本例は,臨床的には原発性稗粒腫と思われたが,組織学的にはeruptive vellus hair cyst(EVHC)との鑑別が必要であったため,稗粒腫とEVHCとの関係について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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