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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻2号

1998年02月発行

症例報告

菌状息肉症の治療経過中に有棘細胞癌が発症した1例

著者: 佐藤永大1 平賀剛1 山田朋子1 臼井恵太郎1 狩野俊幸1 清澤智晴1 矢尾板英夫1

所属機関: 1自治医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.179 - P.181

文献概要

 53歳,男性.約16年前に全身に紅斑が出現し,皮膚生検で菌状息肉症と診断され,PUVA療法と放射線治療を受けていた.治療後にびらん,潰瘍化し,瘢痕上皮化した.しかし,左膝の瘢痕部が徐々に隆起し,腫瘤が難治性の潰瘍となった.当科入院後,皮膚生検で有棘細胞癌と診断した.菌状息肉症の経過中に有棘細胞癌を合併した報告例は比較的稀であるが,これらの菌状息肉症に対する治療は発癌性が指摘されており,治療期間が長期に及ぶ場合には注意していく必要があると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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