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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻2号

1998年02月発行

文献概要

症例報告

HTLV-I associated bronchopneumonopathyを合併したくすぶり型成人T細胞白血病・リンパ腫の1例

著者: 小菅治彦1 石井明子1 松村都江1 海老原全1 小林龍一郎2 高橋幸則2 北原光夫2 菊池新3

所属機関: 1東京都済生会中央病院皮膚科 2東京都済生会中央病院内科 3慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.183 - P.186

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 49歳,男性,長崎県出身.初診より約2年前の1994年4月頃より気管支炎を繰り返し他院にて約1年間加療されていたが,その後約1年前より口唇,指趾に難治性の紅斑,潰瘍が出現.抗ATLA抗体256倍陽性.皮膚生検にて表皮および真皮血管周囲に異型リンパ球の浸潤を認めた.手指の皮疹部生検組織および末梢血のサザンプロット法でHTLV-I proviral DNAのmono—clonal integrationを認め,くすぶり型成人T細胞白血病・リンパ腫と診断した.エトポシド,プレドニゾロン少量投与と抗生剤の投与にて皮膚症状,呼吸器症状とも軽快している.臨床経過,気管支鏡下肺生検の結果などから,呼吸器症状はHTLV-I associated bronchopneumonopathy(HAB)と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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