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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻3号

1998年03月発行

文献概要

症例報告

耳朶内に残存したピアス型イヤリングの留め具による金皮膚炎の1例

著者: 岡田克之1 秋元幸子1 田村敦志1 石川治1 宮地良樹1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.217 - P.219

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 26歳,女性.1年前,18K製ピアス型イヤリングを装着.その6か月後より両耳朶の瘙痒と発赤,腫脹が出現したため使用を中止したが,左耳朶に皮下結節が残存した.組織像では真皮全層にリンパ球中心の稠密な細胞浸潤を認めた.金属パッチテストは金と水銀が陽性.以上よりイヤリング中の金による接触皮膚炎と診断した.保存的治療に反応せず,結節を切除したところ,切除組織中にイヤリングの留め具が見いだされた.ピアス型イヤリングによる接触皮膚炎の際,特に治療抵抗性の症例では留め具の残存も念頭に置き,詳しい病歴聴取,X線撮影による確認が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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