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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻3号

1998年03月発行

文献概要

症例報告

抗C型肝炎ウイルス抗体陽性患者に見られたクリオフィブリノーゲン血症

著者: 高山かおる1 松永剛2 佐藤貴浩1 横関博雄1 片山一朗3 西岡清1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部皮膚科学教室 2土浦協同病院皮膚科 3長崎大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.261 - P.263

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 51歳,男性.両下腿の網状皮斑と,再発性の打ち抜き状の潰瘍のため来院.組織学的に,真皮深層の血管にフィブリン血栓による閉塞像が見られた.また,血中からクリオフィブリノーゲンが検出された.患者の職業は漁師で常に下腿が寒冷に曝露される状況にあり,そのため下腿で血栓が形成され,潰瘍を生じたものと考えられた.抗C型肝炎ウイルス(HCV)抗体陽性であり,患者血漿から得られたクリオプレチピテート中には大量のHCV-RNAの存在が確認されたことからHCV感染とクリオフィブリノーゲン血症との関連が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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