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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

原著

Melkersson-Rosenthal症候群—過去10年間の集計と免疫組織学的検索

著者: 水戸部知代1 工藤由美子1 千葉紀子1 高橋洋一2 品川俊人3 溝口昌子4

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院皮膚科 2聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院神経内科 3聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院病理 4聖マリアンナ医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.297 - P.302

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 Melkersson-Rosenthal症候群の2症例を紹介するとともに,過去10年間の本邦報告例25例を集計し,文献的考察を加えた.症例1は44歳男性.下口唇の腫脹と顔面神経麻痺を呈し,生検では稠密なリンパ球浸潤の中に,ごく少数の肉芽腫形成がみられた.症例2は42歳女性.上口唇の腫脹と皺襞舌を呈し,生検では明らかな肉芽腫形成がみられた.過去の報告例25例中,肉芽腫性変化がみられたものは60%であった.自験例2例で,免疫酵素組織学的検索を施行したところ,CD8,CD22陽性細胞の集塊を取り囲むようにCD3,4陽性細胞がみられる分布が2症例ともに共通して認められた.本症において組織型が異なる場合でも,同様の細胞性免疫機構が関与していることを示唆する所見と考えられた.また,治療法として症例2に対し外科的切除を施行し,現在まで再発をみていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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