icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

症例報告

HLA-B5(Bw51)に関連した膿疱性血管炎の2例

著者: 藤田弘12 伊藤泰介1 今泉俊資1

所属機関: 1静岡県立総合病院皮膚科 2国立東静病院皮膚科

ページ範囲:P.349 - P.351

文献購入ページに移動
 HLA-B5(Bw51)に関連すると思われた膿疱性血管炎の2例を報告した.臨床的には上気道炎様症状が先行し,発熱と関節痛を伴った無菌性集簇性膿疱が四肢中心に生じ,亀井らの報告した集簇性膿疱性血管炎に類似していた.検査値では白血球数上昇と炎症反応,補体値の著しい上昇と肝障害の所見が認められ,症状の改善とともに正常化した.消化管疾患やベーチェット病を示唆する所見はみられなかった.組織学的には角層下膿疱とその直下真皮の好中球とその核破片からなるleukocytoclastic vasculitisの像を呈していた.ヨードカリ内服を試みたが効果なく,ステロイド全身投与が著効を示し,以後症状の再燃はみられなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?