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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻5号

1998年04月発行

Derm.'98

喫煙と掌蹠膿疱症

著者: 堀口大輔1

所属機関: 1静岡市立静岡病院皮膚科

ページ範囲:P.70 - P.70

文献概要

 学生時代の皮膚科のポリクリ,その後皮膚科の医局に入局してからの研修医時代を通じて,山田瑞穂前浜松医大皮膚科教授がどんな患者さんが来ても「たばこをやめなさい.あんなものが皮膚にいいわけがないでしょう.」と話されるのを聞いて愛煙家の私はいつも小さくなっていたものでした.でも私は最近は少々しわやしみは出来たものの,いわゆる皮膚病というものには縁がないもので,患者さんにも禁煙を勧めたことはなかったのです.ところがこの5年ぐらいの間に外来を受診した掌蹠膿疱症の患者さんのほとんど(女性は100%)が喫煙者(多くは1日20本以上のヘビースモーカー)であり,さすがに禁煙を指導するようになりました.しかし禁煙しただけではこの難治な病気は治るものではなく,いろいろな薬剤を使ったり,中には耳鼻科に頼んで扁桃摘出をしてもらったりしておりました.そんなある日,外来の看護婦さんの一言,「先生,そういえば掌蹠膿疱症のデパートの店員さん.ストレスでたばこ吸いすぎたらきれいになっちゃったって言ってましたよ.」あれだけいろいろやって治らなかったのにわからんものです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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