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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻5号

1998年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス1998 Clinical Dermatology 1998 3 新しい検査法と診断法

皮膚疾患のlinkage analysis

著者: 宮村佳典1 河野通浩1 富田靖2

所属機関: 1秋田大学医学部皮膚科学教室 2名古屋大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.87 - P.91

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 近年,従来の手法では原因を同定することが困難であった遺伝性疾患において,多くの疾患遺伝子が解明されつつある.その多くが患者家系を用いてlinkage analysis(連鎖解析)により疾患遺伝子座位を決定し,その領域をクローニングして候補遺伝子を挙げていき,それら候補遺伝子のうち,異常をもつ遺伝子,つまり疾患遺伝子を見つけ出すポジショナルクローニングと呼ばれる方法を用いている.近年,皮膚科領域でも本法は盛んに行われており,Hermansky-Padluk症候群やChediack-Higashi症候群はこの方法で疾患遺伝子が同定された.また,乾癬などの遺伝様式がはっきりしない疾患についても遺伝子座位を発見するため,努力が続けられている.本稿では,ポジショナルクローニングという一連の遺伝子解析法のfirst stepである連鎖解析の基本的な考え方を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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