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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻5号

1998年04月発行

特集 最近のトピックス1998 Clinical Dermatology 1998

4 皮膚疾患治療のポイント

小児と日光浴

著者: 市橋正光1

所属機関: 1神戸大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.129 - P.133

文献概要

 太陽紫外線はヒト皮膚に日焼け(サンバーン)を誘発し,同時に表皮細胞の遺伝子DNAを損傷する.精度の高い修復活性やアポトーシスによる選別で遺伝子に突然変異を生じることは少ない.しかし,子供の頃から繰り返すサンバーンにより細胞増殖に関わる複数の遺伝子に変異が生じ,がん細胞となる.また紫外線は一時的に免疫を抑制する.さらに,疫学的にも子供の頃の日光曝露や強い日焼けが老人の皮膚がんの大きな誘因であることも明らかにされている.一方,健康に不可欠と考えられた小児の日光浴も,血清中活性型ビタミンD3濃度に関しては不要とのデーターがある.子供の頃から,上手に遮光し,無駄な日焼けをしないことが,成人,老人になっても若々しい健康な皮膚を保つ秘訣である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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