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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻6号

1998年05月発行

文献概要

症例報告

LL型ハンセン病の1例

著者: 清水美奈1 檜垣祐子1 川島眞1 肥田野信2 杉田泰之3 石井則久3

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学 3横浜市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.411 - P.413

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 21歳,女性.ミクロネシア,マーシャル諸島出身の留学生.1994年4月に来日.同年6月頃から結膜充血がみられ,12月頃より下肢に結節が出現.徐々に増数,拡大し,顔面,四肢にも紅褐色結節の多発を認めるようになった.下肢の痛覚低下はあるが末梢神経肥厚は認めなかった.皮膚スメアで抗酸菌を多数検出した.生検皮膚組織像では不完全なclear zoneを介して皮下脂肪織に至るまでリンパ球や泡沫状変化を伴ったマクロファージからなる肉芽腫像を認めた.抗酸菌染色でマクロファージの胞体内に多数の桿菌を認め,一部はグロービを形成していた.生検組織を用いたPCR法ではらい菌特異的DNAが証明された.DDS,リファンピシン,クロファジミンによる多剤併用療法(multidrug therapy)で結節は扁平化した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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