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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻6号

1998年05月発行

文献概要

症例報告

クロラムフェニコール含有軟膏によるsystemic contact dermatitsの1例

著者: 佐渡友美1 高松由佳1 白崎文朗1 坂井秀彰1 竹原和彦1

所属機関: 1金沢大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.423 - P.425

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 症例は62歳,女性.クロラムフェニコール膣錠により外陰部にびらんを生じ,クロラムフェニコール含有軟膏を使用した同日より発熱と全身倦怠感を伴い全身に浮腫性紅斑が出現した.組織像では表皮の空胞化と真皮上層の強い浮腫を認め,リンパ球,好酸球の浸潤を認めた.パッチテストでクロラムフェニコール,硫酸フラジオマイシンが陽性を示した.クロラムフェニコールもしくはフラジオマイシンが吸収されて起こったsystemic contact dermatits(SCD)と診断し,プレドニゾロン30mgを投与.症状は速やかに改善した.自験例は外用剤によるSCDと考え,若干の文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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