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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻6号

1998年05月発行

症例報告

好酸球性筋膜炎の2例

著者: 原田和俊1 中澤佳代子1 古橋正男1 平本哲夫1 秋山千恵1 八坂なみ1 塚本克彦1 大竹直人1 島田眞路1

所属機関: 1山梨医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.427 - P.430

文献概要

 症例1:18歳,女性.長時間の試験勉強後,右第4指が腫脹し前腕まで拡大.病理組織学的に筋膜の著しい肥厚,好酸球浸潤を認め,好酸球性筋膜炎と診断.プレドニゾロン50mgの内服により,症状の劇的な改善が見られた.症例2:70歳,男性.特に誘因なく両前腕,両下腿に浮腫と硬化が出現,急速に病変が拡大した.病理組織所見では筋膜の軽度の肥厚と皮下組織から筋組織にかけて線維化と炎症細胞浸潤を認め,好酸球性筋膜炎と診断.プレドニゾロン40mg内服により四肢の浮腫,皮膚の硬化は改善した.症例1は右上肢に限局した好酸球性筋膜炎で皮下型限局性強皮症との鑑別が必要であった.症例2は70歳と好酸球性筋膜炎の発症年齢としては高齢であった.また,どちらの症例も抗ss-DNA抗体が陽性であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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