icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻6号

1998年05月発行

文献概要

症例報告

Tubular apocrine adenomaの1例

著者: 川岸尚子1 松尾忍2 飯塚一3

所属機関: 1北見小林病院皮膚科 2松尾皮ふ科クリニック 3旭川医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.467 - P.469

文献購入ページに移動
 49歳,男性.右下腹部の小結節に6年前に気づいた.腫瘍は直径2cm,淡紅色で半球状に隆起し,表面平滑で弾性硬であった.組織学的に真皮上層から皮下脂肪織にかけて線維性結合織で囲まれた腫瘍塊を認め,大小の管腔構造と嚢腫形成がみられた.一部では内腔側への乳頭状の増殖を示し,断頭分泌もみられた.免疫組織学的に管腔の内面に接してEMA,CEAが陽性であり,S−100蛋白はほとんどの部分で陰性であった.Papillary eccrine adenomaとの鑑別が問題となったが,断頭分泌所見,S−100蛋白の染色態度から,tubular apocrine adenomaと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?