icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻7号

1998年06月発行

臨床統計

アトピー性皮膚炎患者に対する食事指導の効果

著者: 上杉恭弘1

所属機関: 1公立佐沼総合病院皮膚科

ページ範囲:P.495 - P.497

文献概要

 1996年8月から1997年3月までの8か月に宮城県の公立佐沼総合病院皮膚科を受診したアトピー性皮膚炎患者全員に対しアンケート調査を行い,これをもとにかたよりの嗜好がある場合に食事指導を行ってみた.ここで食事指導とはバランスのとれた食事の推奨を指し,アレルギー反応を生じる食品の制限をさすものではない.さらに,食事指導で良好な結果を得られたと思われる患者を無作為にA)食事療法+ステロイド外用療法,B)食事療法のみ,C)ステロイド外用療法のみの3群に分け,追跡調査を行った.大体,各群とも軽症9割,中等症1割の構成であった.その結果はA群の改善あるいは良好な状態の維持率が90%,B,C群のそれは各々28%,22%と低く,軟膏療法に食事指導を加えることがもっとも有効であった.なお,同様のアンケート調査を非アトピー性皮膚炎患者に対しても行ったが,アトピー性皮膚炎患者と比べ食事嗜好に差異は認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら