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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻7号

1998年06月発行

症例報告

光線テストで異常反応を示したアトピー性皮膚炎の1例

著者: 松下哲也1 田嶋徹1 上出良一1 新村眞人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.502 - P.504

文献概要

 臨床的に日光暴露で増悪し,光線テストでも異常反応を示したアトピー性皮膚炎の1例を報告した.症例は23歳,男性.約10年前より顔面を中心とした日光裸露部に皮疹が出没していた.光皮膚科学検査でUVBのMEDが低下し,またUVB,UVAの反復照射試験で浮腫性紅斑が誘発された.照射部位の病理組織検査では,サンバーン反応はなく,真皮乳頭層の著明な浮腫と血管周囲性にリンパ球を主体とした炎症細胞浸潤が見られた.アトピー性皮膚炎において,光線過敏を客観的に示した報告は少なく,また光皮膚科学検査の結果も一定していない.しかし,露光部の皮疹の増悪をみたときは紫外線による増悪を念頭に置く必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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