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症例報告
テプレノンによる薬疹の1例
著者: 小菅治彦1 原田玲子1
所属機関: 1東京電力病院皮膚科
ページ範囲:P.514 - P.516
文献購入ページに移動 テルペン系の抗潰瘍剤であるテプレノンによって生じた薬疹の1例を報告した.23歳の女性,感冒症状に対しセファクロル,塩酸クロフェダノールとともにテプレノンを投与され,約1週間後に両側の頬部の紅斑・丘疹を主体とする皮疹を生じた.抗アレルギー剤の内服と非ステロイド系消炎剤の外用にて軽快した.貼布試験,リンパ球刺激試験では投与されたいずれの薬剤も陰性であったが,内服試験にてテプレノン50mgを内服したところ両側の頬部に皮疹の再現をみた.皮疹の主体は紅斑と丘疹で強い色素沈着は伴わず,典型的ではないが過去の報告例と考えあわせ固定薬疹型の発症機序も考えられるテプレノンによる紅斑丘疹型の薬疹と診断した.
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