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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻7号

1998年06月発行

文献概要

症例報告

指尖壊疽と皮下硬結を伴う網状皮斑がみられた抗リン脂質抗体症候群の1例

著者: 小芦雄介1 三尾清春1 辻卓夫1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.523 - P.525

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 29歳,女性.初診の約3年前から冬期にのみ四肢に網状紅斑を認め,夏になると軽快していた.初診の約2か月前から手足のしびれ,全身倦怠感があり,10日前から右II指先端が壊疽となった.皮下硬結を伴った網状紅斑は,その病理組織で小動脈に血栓を伴う血管炎の所見を呈した.検査所見ではPT57,7%,APTT16.8%,抗CLβ2GP1抗体陽性,抗カルジオリピン抗体陽性,Cross mixilng test陽性,STS陽性であり,抗リン脂質抗体症候群(APS)に一致する結果を得た.また,抗核抗体陽性,抗dsDNA抗体陽性,抗RNP抗体陽性,抗SS-A抗体陽性などより全身性エリテマトーデスが疑われ,これによるsecondary APSと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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