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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻8号

1998年07月発行

文献概要

症例報告

潰瘍性大腸炎に合併した結節性紅斑の2例

著者: 原田和俊1 飯田玲子1 山田伸夫1 塚本克彦1 島田眞路1 中村俊也2 小沢俊総3

所属機関: 1山梨医科大学皮膚科学教室 2山梨医科大学皮膚第1内科学教室 3社会保険山梨病院外科

ページ範囲:P.617 - P.620

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 潰瘍性大腸炎に合併した結節性紅斑の2例を報告した.症例1:45歳,女性.20年前から潰瘍性大腸炎にて加療中.1996年7月,下痢が出現するとともに下肢に拇指頭大から鶏卵大までの有痛性紅斑が出現した.病理組織学的に皮下脂肪織の分葉中隔,脂肪細胞間に細胞浸潤を認め,結節性紅斑と診断した.プレドニゾロン内服で皮疹は速やかに消退した.症例2:71歳,女性.9年前から潰瘍性大腸炎にて加療中.1996年8月,血便,関節痛,ぶどう膜炎が出現するとともに下肢に拇指頭大から鶏卵大まで有痛性紅斑が出現した.病理組織学的に皮下脂肪織の分葉中隔,脂肪細胞間に細胞浸潤を認め結節性紅斑と診断した.サラゾピリンの増量,安静にて紅斑は消退した.本邦皮膚科領域からの報告例をまとめ,若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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