臨床皮膚科52巻8号

1998年07月発行

症例報告

陰茎結核疹の1例

著者： 馬場貴子¹ 三國恒靖² 柳沢健² 松本一仁³

所属機関： ¹国立弘前病院皮膚科 ²国立弘前病院泌尿器科 ³国立弘前病院研究検査科病理

ページ範囲：P.641 - P.643

　44歳，男性．亀頭部に小豆大の多発性潰瘍を認めた．ツ反強陽性で，陰茎結核疹が疑われたが，初診時生検組織は非特異的肉芽腫反応であり，他疾患群との鑑別を要した．経過中，小結節，潰瘍，瘢痕が混在する特徴的臨床像を認めるとともに，2度目の生検組織では定型的乾酪壊死像が見られた．