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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻9号

1998年08月発行

文献概要

症例報告

ミノサイクリンが奏効した再発性多発性軟骨炎の1例

著者: 大嶋美紀子1 早川順1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.718 - P.720

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 47歳,女性.ミノサイクリンが奏効した再発性多発性軟骨炎の1例を報告した.初診の約1年半前より耳介の腫脹を繰り返し,ステロイド内服中に耳介の再燃とともに手指関節の腫脹が出現.初診時,両耳介のびまん性の発赤腫脹,両手指関節の腫脹,熱感を認めた.耳介の組織では軟骨の破壊と周囲の小円形細胞浸潤を認め,再発性多発性軟骨炎と診断した.治療はコルヒチンを開始するも著効は認められず,ミノサイクリン200mg/日を併用後,約2週間で耳介,手指関節の腫脹は消退しCRPも低下した.ミノサイクリンは,最近慢性関節リウマチの関節炎に対する有効性が報告されており,本症に対しても試みるべき薬剤と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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