icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻9号

1998年08月発行

症例報告

コルヒチンが奏効した成人Still病の1例

著者: 新山史朗1 清野みき1 天野隆文1 高須博1 太田幸則1 勝岡憲生1

所属機関: 1北里大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.721 - P.723

文献概要

 症例は30歳,女性.感冒様症状と39℃以上の発熱,関節痛,発熱時に出現する紅斑,および好中球主体の白血球増多,フェリチン高値を認めた.皮膚病理組織所見では非特異的炎症像を認めた.感染症,悪性腫瘍,膠原病等を除外診断後,成人Still病と診断した.治療としてプレドニゾロン20mg/日より開始し2週間経過観察したが効果なく,50mg/日に増量しても効果不十分であった.このため増量2週後にコルヒチン1.5mg/日を併用したところ,翌日には発熱は消失し血液検査上も改善した.コルヒチンはBehget病や痛風でよく用いられ,作用機序として好中球遊走能抑制があげられるが,本疾患でも有効であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら