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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻9号

1998年08月発行

文献概要

症例報告

Mycobacterium marinum皮膚感染症の1例

著者: 中川明美1 福本隆也1 山科幸夫1 白井利彦1

所属機関: 1奈良県立医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.741 - P.743

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 28歳,男性,調理師.右第2指に魚の骨が刺さり紅色浸潤局面が出現.近医にて切除されたが,その3か月後に同部に再び淡紅色隆起性局面が出現.病理組織像では表皮肥厚と真皮上層にリンパ球,組織球を主体とする細胞浸潤を認めた.PAS染色,Ziehl-Neelsen染色では共に菌体を認めず,抗BCG抗体を用いた酵素抗体法も陰性であった.生検組織の一部を小川培地で培養し,DNA-DNA hybridization法を用いてMycobacterium marinumと同定した.生化学的菌種同定法も同菌で一致した.塩酸ミノサイクリンの内服が有効であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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