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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻1号

1999年01月発行

症例報告

小児に発生したoral florid papillomatosisの1例

著者: 早川祐子1 谷野千鶴子1 本田まりこ1 新村眞人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.67 - P.69

文献概要

 11歳,女児.骨髄移植後の慢性graft ver—sus host diseaseの皮膚症状を基礎に発生したoral florid papillomatosisの1例を報告した.慢性骨髄性白血病にて骨髄移植施行5か月後より口腔粘膜に発赤,びらん,白苔が,15か月後より右口角部に丘疹が出現し,次第に頬粘膜にかけて拇指頭大の穎粒状淡紅色腫瘤へと増殖してきた.組織は粘膜上皮の乳頭腫症を認めるも細胞の異型性や下方への増殖はなかった.また粘膜固有層には小円形細胞浸潤と毛細血管の拡張を認めた.insituおよびSouthern blot hybridization法にて組織のhuman papilloma virus DNAは陰性であった.本例のごとく小児に発症したケースは極めて稀である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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