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症例報告
骨病巣からの直接皮膚浸潤を認めたIgAλ型多発性骨髄腫の1例
著者: 山中直樹1 神谷受利1
所属機関: 1公立陶生病院皮膚科
ページ範囲:P.845 - P.848
文献購入ページに移動 64歳,女性.腰痛を契機にIgAλ型多発性骨髄腫と診断され,化学療法,放射線療法によりコントロールされていた.その経過中に左上腕部に皮下腫瘤が出現した.組織学的には異型性の強い形質細胞系の塊状増殖(皮膚形質細胞腫)を認め,X線像にて皮下腫瘤と骨病巣との癒着,連続性が認められた.多発性骨髄腫の皮膚転移経路として最も一般的と考えられるが,本邦皮膚科領域では稀と考えられる骨病巣からの直接浸潤を認めた1例を経験した.併せて,多発性骨髄腫に併発した皮膚形質細胞腫の本邦報告例を検討し,その臨床的特徴につき若干の統計的考察を加えて報告した.
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