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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻10号

1999年09月発行

治療

伝染性膿痂疹,特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌分離症例における治療経験

著者: 西嶋攝子1

所属機関: 1関西医科大学附属香里病院皮膚科

ページ範囲:P.861 - P.864

文献概要

 我々が経験したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による膿痂疹の治療において,良好な治療効果が得られたので若干の考察を加えて報告した.経口薬としてはセフェム系抗生物質を投与し,局所はイソジン消毒とfusidic acid軟膏とgentamicin軟膏等量混合軟膏を塗布させた.治療開始後3〜4日で皮疹は乾き,この時点で経口薬を中止した症例でも7日後には治癒となった.抗生物質経口投与は最長でも7日間であったが,消毒と外用を併用し全例で良好な治療結果となった.今回の経験から黄色ブドウ球菌性膿痂疹の治療は,たとえMRSA分離症例においても,抗生物質経口投与よりむしろ有効な抗生物質外用と消毒,および有用な感染防止対策が最も重要な治療方法ではないかと推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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