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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻11号

1999年10月発行

症例報告

Cytophagic histiocytic panniculitis

著者: 鳥巣仁枝1 白土基明2 酒井好古3 竹下盛重4 安田勝5

所属機関: 1九州大学医学部皮膚科教室 2九州大学医学部三内科 3国立病院九州医療センター内科 4国立病院九州医療センター病理 5国立病院九州医療センター皮膚科

ページ範囲:P.919 - P.922

文献概要

 14歳,女子.顔面皮下硬結を主訴とし,経過中発熱とともに体幹にも皮下硬結が出現,血球減少,肝機能障害を認めた.組織学的には皮下脂肪織の異型性のない単核細胞主体の細胞浸潤からなる脂肪織炎,経過中に脂肪織とリンパ節に赤血球貪食像を認めた.免疫組織化学的検索で,浸潤細胞の主体は異型性のない組織球と軽度の核異型を認めるTリンパ球であり,パーフォリンを持つものも認められたが,腫瘍性の増殖は認めなかった.Cytophagic histiocytic palmiculitisは,細胞障害性の高いリンパ球の異常と組織球の異常とが絡みあって発症する疾患であり,悪性リンパ腫とは異なる独立した疾患であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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