icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻11号

1999年10月発行

症例報告

Pigmented dermatofibrosarcoma protuberansの1例

著者: 川浦菊美1 矢野克明1 阪野弘之2 河村千佳2 新田悠紀子2 池谷敏彦2

所属機関: 1海南病院皮膚科 2愛知医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.939 - P.941

文献概要

 44歳,女性の左肩に生じたpigmented dermatofibrosarcoma protuberans(以下pig—mented DFSP)の1例を報告した.初診の約10年前より出現した左肩の紅斑が半年前より急速に増大,隆起してきた.皮疹は,一部黒色を呈する茶褐色から暗赤色の結節性隆起を伴う2×3cm大の浸潤性局面であった.組織学的には,腫瘍塊は真皮中層から皮下脂肪織に至る主として紡錘形の細胞より成り,束をなして錯綜しstoriform patternを呈した.腫瘍細胞は,CD 34陽性,Factor XIIIa陰性,腫瘍内の一部では,vimentin,S−100蛋白に陽性を示すメラニンを有する細胞を散在性に認めた.腫瘍細胞は免疫組織学的所見においてdermatofibrosarcoma protuberans(以下DFSP)と同一の結果を示し,pigmented DFSPはDFSPの一亜型と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら