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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻11号

1999年10月発行

症例報告

皮膚浸潤を伴った慢性骨髄単球性白血病

著者: 天羽康之1 種井良二1 御子柴路明2

所属機関: 1東京都老人医療センター皮膚科 2東京都老人医療センター血液内科

ページ範囲:P.943 - P.945

文献概要

 症例は80歳,男性.末梢血液像および骨髄中に単球増多を認め慢性骨髄単球性白血病(CMMoL)と診断された.ヒドロキシウレア内服により小康状態を維持していたが,白血球数の増加に伴い,呼吸困難,下肢の浮腫が出現した.BHAC-DM療法(エノシタビン,ダウノルビシン,6-メルカトプリン)により末梢血液像の改善をみたが,同療法施行後に躯幹,四肢に暗赤色調,大豆大までの結節が多数出現した.皮膚生検組織では真皮全層にCD 68陽性を示す大型で単核の異型細胞の浸潤が認められ,CMMoLの特異疹と診断した.ヒドロキシウレア,エトポシドなどによる化学療法を施行したが反応せず,中枢神経浸潤,骨髄抑制,肺出血を併発し,皮疹出現の約1か月後に死亡した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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