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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻11号

1999年10月発行

症例報告

Nasal T/NK cell lymphomaの皮膚転移の2例

著者: 小野麻理子1 山口雅英1 小野雅史1 幸田衞1 植木宏明1

所属機関: 1川崎医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.947 - P.950

文献概要

 症例1:43歳,男性.口腔内潰瘍および鼻腔腫瘤で発症したT/NK cell lymphoma.化学療法を施行したが,発症約10か月後,体幹に軽い浸潤を触れる紅斑および褐色斑が多発した.症例2:72歳,女性.左鼻腔腫瘤が出現し,T/NKcell lylnphomaと診断された.放射線照射にて腫瘤は一旦消失したが,発症約8か月後,右肘部伸側に潰瘍を伴う貨幣大の結節,また左膝部内側に大豆大の皮下結節が出現した.組織学的には腫瘍細胞の血管中心性増殖(angiocentricity)と広範な壊死が両症例に共通して認められた.免疫学的にはUCHL−1(+),CD56(+),cytoplasmicCD3(+),CD43(+),L26(−),TIA−1(+)であり,またin situ hybridization法で腫瘍細胞はEBER陽性,TCRの遺伝子再構成は認めず,T/NK cell lymphomaに特徴的な所見であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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