icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻12号

1999年11月発行

文献概要

症例報告

クロマイ膣錠®によるsystemic contact dermatitis

著者: 高河慎介1 音山和宣1 横関博雄1 西岡清1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.994 - P.996

文献購入ページに移動
 55歳,女性.7年前にクロマイ軟膏®による接触皮膚炎の既往あり.薬剤性肝障害にて入院加療中,子宮筋腫の疑いにて産婦人科を受診した.同日夕方,両臀部より粟粒大の鮮紅色丘疹が集蔟する紅斑局面が出現し,徐々に全身に拡大した.臨床症状,治療経過より薬疹を疑い,使用薬剤の中止にて皮膚症状の改善をみた.使用薬剤のパッチテスト,スクラッチテストを施行したが陽性所見は得られなかった.経過中,産婦人科再診時に同様の紅斑が出現し,受診時の処置を検討したところ,いずれもクロマイ腟錠®使用後に症状が出現したことが判明した.パッチテストにて腟錠,原末ともに陽性,リンパ球刺激試験陽性を示したため,クロマイ腟錠®によるsvstemic contact dermatitisと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?