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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻12号

1999年11月発行

症例報告

新生児エリテマトーデスの2例

著者: 筒井清広1 朝井靖彦1 川島愛雄1 長谷川稔2 竹原和彦2

所属機関: 1石川県立中央病院皮膚科 2金沢大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1009 - P.1011

文献概要

 生後2か月男児および1か月女児の新生児エリテマトーデス2例を報告した.生後2〜3週後から環状の紅斑が出現.抗SS-A抗体が陽性.心伝導系障害は認められなかった.無治療で生後5か月までに皮膚症状は消退し,抗SS-A抗体も陰性化した.母親はいずれも抗SS-A,抗SS-B抗体陽性で,それぞれ無症候性Sjögren症候群および亜急性皮膚エリテマトーデスであった.母親のHLA検査でDR 4抗原が両者に共通し,症例1のクラスII抗原ハプロタイプでDQB103020303が認められた.日本人で心伝導系障害と強い相関があると報告されたハプロタイプDQB10602は認められなかった.今後,母親のHLAクラスII抗原ハプロタイプ検査で患児の予後診断が可能となることが期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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