icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻12号

1999年11月発行

文献概要

症例報告

自然消退傾向を示した多発性丘疹状毛包上皮腫の1例

著者: 松崎康司1 玉井克人1 橋本功1 馬場貴子2 木村瑞雄3

所属機関: 1弘前大学医学部皮膚科教室 2国立弘前病院皮膚科 3木村皮ふ科

ページ範囲:P.1030 - P.1032

文献購入ページに移動
 17歳,男性.幼少時より内眼角部から鼻翼部にかけて対称性に半米粒大の丘疹が出現した.父,姉,兄にも同症があるため精査目的に当科を受診した.病理組織検査では真皮上層から中層にかけて均一な異型性のない基底細胞様細胞の腫瘍塊を認め,臨床症状をふまえて多発性丘疹状毛包上皮腫と診断した.自然消退傾向が家族全員に認められ,アポトーシスの有無をTUNEL法を用い調べたところ陽性細胞を認めた.自然消退傾向を示す多発性丘疹状毛包上皮腫の報告はなく,またその経過にアポトーシスの関与が示唆されたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?