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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻12号

1999年11月発行

文献概要

症例報告

Palisaded encapsulated neuromaの1例

著者: 佐藤恵美1 加藤直樹1 山本明美1 飯塚一1

所属機関: 1旭川医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1042 - P.1044

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 71歳,女性の上背部に生じた小結節.組織学的に真皮中層から皮下組織にかけ境界明瞭な一部線維性被膜を有するひょうたん形の結節を認めた.結節は紡錘形細胞の神経束に類似した束状増殖と膠原線維の増殖からなり,周囲結合織と結節の間に裂隙の形成をみた.紡錘形細胞は錯走し一部は核の柵状配列を示しS100蛋白陽性であった.また,ニューロフィラメント陽性の神経軸索を多数認めた.EMA染色は被膜および神経束周囲の一部に陽性を示した.本症をpalisaded en—capsulated neuroma(solitary circumscribed neuroma)と診断し,近縁疾患との鑑別ならびに発症要因について若干の考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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