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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻12号

1999年11月発行

文献概要

症例報告

von Recklinghausen病を合併しないmalignant peripheral nerve sheath tumor

著者: 新山史朗1 長瀬彰夫1 岩瀬裕郷2

所属機関: 1鹿島労災病院皮膚科 2鹿島労災病院病理

ページ範囲:P.1046 - P.1048

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 症例は26歳,女性.背部に小児手拳大,常色,弾性軟の皮下腫瘤を認め脂肪腫と診断した.切除術施行し,病理組織学的にはmalignant peripheral nerve sheath tumor(以下MPNST)と診断した.von Recklinghausen病(以下R病)はない.これまで悪性神経鞘腫,悪性神経線維腫,神経線維肉腫等の名称で呼ばれていたものは,1992年に改訂されたWHO分類においてMPNSTという用語に統一された.R病にMPNSTの合併する頻度は約1%,自験例のように非合併例はきわめてまれであり0.034%にすぎない.R病非合併のMPNSTは多くは肺に血行転移し,10年生存率35.2%の予後不良の悪性腫瘍である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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