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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻13号

1999年12月発行

文献概要

症例報告

シクロスポリンが奏効したと考えられる進行性間質性肺炎を合併した皮膚筋炎の1例

著者: 木花いづみ1 木村佳史1 山田佐知子1 斎藤京1 楠原範之2 荻原通2

所属機関: 1平塚市民病院皮膚科 2平塚市民病院内科

ページ範囲:P.1120 - P.1122

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 65歳,女性.爪囲紅斑,皮膚潰瘍,倦怠感を主訴に来院した皮膚筋炎.筋症状は軽微で副腎皮質ホルモン剤による治療を開始し,皮膚症状が軽快傾向中,間質性肺炎の急速な進行を認めた.パルス療法は無効で,γグロブリン大量療法,血漿交換療法施行後,シクロスポリン内服を開始したところ,間質性肺炎の進行を防ぐことができ,在宅酸素療法を行いながら通院できる状態まで軽快した.皮膚筋炎に合併する進行性間質性肺炎は一般に予後不良とされるので,経過中常に本症の出現,増悪に留意し,進行性である場合は積極的な治療を行うことが必要と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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