臨床皮膚科53巻13号

1999年12月発行

症例報告

顔面に隆起性腫瘤として生じた悪性線維性組織球腫の1例

著者： 田島麻衣子¹ 畑康樹¹ 長坂武¹ 大畑恵之¹ 谷川瑛子¹ 清水宏¹ 小川郁² 中嶋英雄³ 星野佳子⁴ 宮林徹⁵

所属機関： ¹慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 ²慶應義塾大学耳鼻咽喉科 ³慶應義塾大学形成外科 ⁴都立大久保病院皮膚科 ⁵宮林医院

ページ範囲：P.1130 - P.1132

　24歳男性の左頬部に隆起性腫瘤として生じた悪性線維性組織球腫（MFH）の1例を報告した．腫瘍は異型性に富む紡錘形細胞および組織球様細胞からなり，真皮浅層から皮下組織，更に一部表情筋筋膜に及んで増殖し，storiform pat—ternを呈していた．MFHとしては非典型的な臨床像であると考え，若干の文献的考察とともに報告した．