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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻13号

1999年12月発行

文献概要

症例報告

腹膜透析患者に生じたFournier壊疽の1例

著者: 松岡縁1 中島武之1 宮島進1 岡田奈津子1 板花玲子2 藤井正満2

所属機関: 1大阪厚生年金病院皮膚科 2大阪厚生年金病院内科

ページ範囲:P.1141 - P.1143

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 43歳,男性の腹膜透析患者に生じたFournier壊疽の1例を報告した.患者は27歳より血液透析,現在腹膜透析を受けている.陰嚢後面を掻破した後,同部の疼痛,腫脹と熱発が出現し,陰嚢皮膚は急速に黒変,壊死に陥り,デブリドマンにて多量の排膿を認めた.血中にエンドトキシンを検出し,心停止,蘇生後人工呼吸器管理,血液透析と抗生剤投与,頻回のデブリドマンにより治癒し得た.経過中進行する足趾壊疽を合併し,閉塞性動脈硬化症と診断した.Fournier壊疽の原因として透析患者における免疫能の低下および微小血管障害の関与を考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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