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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻2号

1999年02月発行

文献概要

症例報告

間質性肺炎を併発し,急速に死の転帰をとった皮膚筋炎の1例

著者: 大森一範1 松尾光馬1 松下哲也1 峰咲幸哲1 横井清1 新村眞人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.126 - P.129

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 67歳,女性.全身倦怠感,肝機能障害とともに顔面に紅斑,Gottron徴候,肘頭部に角化性紅斑が出現した.筋症状,CKの上昇ともなく,筋生検,大腿部MRIでも異常所見は認めなかったが,血清アルドラーゼ,ミオグロビンの上昇があり,筋電図で筋原性変化を認めた.組織像で基底層の液状変性,真皮の浮腫性変化があり,皮膚筋炎と診断した.皮疹出現40日後よりプレドニゾロン30mg/日内服を開始したところ,皮疹,全身状態とも一時軽快したが,経過中にCK/LDH比の低下が顕著となり,70日後に熱発,呼吸器症状が出現した.間質性肺炎の急性増悪を考え,ステロイドパルス療法等を施行したが,その7日後に死亡した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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