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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻2号

1999年02月発行

文献概要

症例報告

特異な紅斑を呈したLegionella pneumophiliaによる間質性肺炎の1例

著者: 藤田弘1 伊藤泰介1 今泉俊資1 本多淳郎2

所属機関: 1静岡県立総合病院皮膚科 2静岡県立総合病院呼吸器内科

ページ範囲:P.138 - P.140

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 62歳,男性.糖尿病にて食餌療法中,初診の約1か月前から倦怠感と頭痛,筋肉痛を自覚していたが放置.2週間前より四肢を中心に融合性連圏状紅斑と咳嗽が出現し当科受診.肺炎の合併を疑い検索したところ喀痰中からWYO培地にてLegionella pneumophiliaが検出され,胸部CTでは間質性肺炎の像が認められた.検査所見では著明な炎症反応と肝・腎障害の所見が認められ,皮疹の組織像では真皮上層の浮腫と血管周囲性の単核球浸潤がみられた.皮膚切片(凍結保存)からも培養を行ったが菌を分離することはできなかった.エリスロマイシンとリファンピシンにて治療を試み,菌は陰性化したものの多臓器不全へ移行し救命し得なかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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