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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻2号

1999年02月発行

症例報告

成人に発症した肥満細胞症の1例

著者: 国井隆英1 工藤和浩1 奥口順也1 濱崎洋一2 斎敏明2 浅野重之3

所属機関: 1いわき市立総合磐城共立病院皮膚科 2いわき市立総合磐城共立病院血液内科 3いわき市立総合磐城共立病院病理

ページ範囲:P.164 - P.166

文献概要

 46歳,男性.初診の7〜8年前から躯幹を中心に米粒大の茶褐色斑が多発した.初診時に自覚症状はなかった.Darier徴候は陽性であった.皮膚生検の組織ではトルイジンブルー染色で異染性を示す細胞が真皮上層の血管周囲性に多数見られ,肥満細胞症と診断した.腹部CTと骨髄所見では明らかな異常はなく,単純X線写真と骨シンチグラフィーで頭蓋骨にそれぞれ小さい透亮像と弱い集積像を認めた.尿中のヒスタミンは正常範囲内であり,病変は皮膚にほぼ限局していると考えた.現在のところ皮疹の増悪や全身症状は見られず,経過は比較的落ち着いている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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