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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻3号

1999年03月発行

文献概要

症例報告

特異な皮疹を呈した局面型皮膚サルコイドの1例

著者: 三浦龍司1 菊池新1 多島新吾2 西川武二1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 2防衛医科大学校皮膚科学教室

ページ範囲:P.220 - P.222

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 65歳,女性.約10年前より両膝から下腿に皮疹出現.近医にて湿疹として加療されるも改善せず,1年前より額部にも同様の皮疹の新生を認め当科を受診した.初診時自覚症状に乏しく,額部では大豆大までの紅色萎縮性局面,膝部では爪甲大までの鱗屑を有する小紅斑局面を認めた.生検組織像は,いずれも真皮浅層にのみ小型の非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた.両眼の虹彩毛様体炎,両側肺門リンパ節腫脹を認め,サルコイドーシスと診断した.ステロイド剤外用,抗アレルギー剤内服にて経過観察するも現在まで皮疹の改善はみられない.皮膚サルコイドは,結節型,局面型,びまん浸潤型,皮下型の4型に分類されているが,自験例は,臨床的に小局面を形成し,組織では特徴的な小型の肉芽腫を真皮浅層のみに認めたことより,局面型の一亜型と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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