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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻3号

1999年03月発行

症例報告

Kaposi肉腫で発症した後天性免疫不全症候群(AIDS)の1例

著者: 北島進司1 加藤武久2

所属機関: 1豊川市民病院皮膚科 2加藤皮フ科クリニック

ページ範囲:P.247 - P.249

文献概要

 33歳のネパール人男性の,Kaposi肉腫で発症した異性間性的接触によると思われたAIDSの1例を報告した.両手足に径1〜4cm大の紫褐色の局面と結節が,体幹と手足を除く四肢に径1cm以下の小結節が散在していた.左下腿には疼痛と硬結を伴う蜂窩織炎様の紅斑が認められた.また軽度の全身倦怠感と食欲不振を伴っていた.局面と結節および左下腿の紅斑はともにKaposi肉腫の組織像であった.Kaposi肉腫で発症するAIDS症例は少なくなく,また異性間性的接触によるAIDSのKaposi肉腫の発症は本邦の報告ではまれではない.左下腿の蜂窩織炎様の紅斑はKaposi肉腫の臨床像としては特異と思われた.またこれは自然消褪した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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