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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻4号

1999年04月発行

文献概要

症例報告

齲歯,歯周囲炎の病巣感染による多形慢性痒疹の1例

著者: 森理1 上田嘉乃1 長治順子1 清川千枝1 橋本隆1

所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.312 - P.313

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 69歳,男性.腰部,背部に痒疹を認め,歯牙に多数の金属を装着していたため,金属アレルギーによる痒疹を疑い金属シリーズのパッチテストを施行した.すべての被験金属に陽性反応を認めた.自己判断で歯科にてすべての金属を除去するも皮疹に変化はみられなかった.その後施行された齲歯の抜歯のたびに37℃台の発熱と皮疹の再燃がみられた.歯科治療終了後,皮疹はすべて消失した.再度パッチテストを施行するもすべての金属に陰性であった.以上より自験例を最終的に歯周囲炎および齲歯の病巣感染による多形慢性痒疹と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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