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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻4号

1999年04月発行

症例報告

丹毒様紅斑を併発した痂皮性膿痂疹

著者: 西嶋攝子1

所属機関: 1関西医科大学附属香里病院皮膚科

ページ範囲:P.342 - P.344

文献概要

 顔面,頭部,頸部に生じた溶連菌性痂皮性膿痂疹に丹毒様紅斑を併発した45歳,女性例を報告した.患者は15,6歳頃よりアトピー性皮膚炎であったが,最近は小康状態であった.痂皮から化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)と黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)が分離され,発熱,頸部リンパ節腫脹,白血球数増加,CRP強陽性を認めたが,ASK値,ASLO値は正常範囲内の変動であった.皮疹および全身症状は抗生物質の全身投与によりすみやかに改善した.丹毒は痂皮性膿痂疹と同様S.pyogenesを原因菌とする感染症であるが,その臨床像はかなり異なっている.その臨床発現の相違は,患者自身のある種の過敏性によるものかもしれない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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