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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻4号

1999年04月発行

症例報告

右肩甲部に生じた巨大石灰化上皮腫

著者: 知識稔1 伊藤嘉恭1 渡辺泰弘1 多島新吾1 石橋明1

所属機関: 1防衛医科大学校皮膚科学教室

ページ範囲:P.352 - P.354

文献概要

 25歳女性の右肩甲部に生じた巨大石灰化上皮腫を報告した.約2年前に,右肩甲部結節が出現し,徐々に増大してきたため当科を受診した.右肩甲部に,11×10×4cm大の表面平滑で暗赤色の腫瘤が認められた.自潰した部位から粥状物質および膿が圧出され,悪臭を放っていた.MRI T1強調画像では,腫瘍部位に一致してlow intensity像が見られ,その深さは皮下脂肪層内にとどまっていた.全切除し,皮弁形成術を施行した.組織は良性の石灰化上皮腫の所見であった.本邦において,長径が10cm以上の石灰化上皮腫の報告は少なく,自験例も短期間に巨大化した特異な症例であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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