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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻5号

1999年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1999

2 皮膚疾患の病態

皮膚老化とホルモン

著者: 板見智1

所属機関: 1大阪大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.50 - P.52

文献概要

 加齢に伴って変化するホルモンとしては成長ホルモン(実行因子としてのインスリン様成長因子),男性ホルモンおよび女性ホルモン,副腎由来の男性ホルモンであるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)およびその硫酸抱合型(DHEAS)等がある.近年特に抗老化薬としてDHEAが注目されているが,その報告されている作用は多岐にわたる.DHEAは皮膚付属器に顕著な作用を示す.すなわち新生児期および思春期前の特に女性における皮脂腺の発育皮脂分泌亢進や加齢に伴う減少はDHEAによる.この作用は末梢で活性型男性ホルモンに代謝され発揮される.女性ホルモンの皮膚に対する作用については特定の部位の表皮細胞でレセプターの局在が報告されているが,生理的な作用については不明な点が多い.インスリン様成長因子は表皮や毛組織の形成発育に不可欠であり,加齢に伴う減少はこれらの組織の恒常性の維持に影響を与えることが考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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