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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻5号

1999年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1999

3 新しい検査法と診断法

EBERを標的としたISH法ならびにPCRによるEBウイルス感染の診断

著者: 岩崎琢也1 片野晴隆1 熊坂利夫2

所属機関: 1国立感染症研究所感染病理部 2順天堂大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.85 - P.89

文献概要

 Epstein-Barrウイルス(EBウイルス)はγ-ヘルペスウイルスに分類され,他のヘルペスウイルス同様,一度感染(初感染)すると体内に潜伏する.EBウイルスの潜伏細胞では核抗原EBNA,膜蛋白LMP等が発現し,さらに,3'端にpoly Aがない2種類のEB virus-encoded small RNA(EBERs)が転写される.これらの発現様式の違いにより,種々の潜伏様式が知られている.EBERsは1個の潜伏細胞で104-107コピーに達し,潜伏細胞の形態学的同定法の標的として利用される.EBERsのin situ hybridization(ISH)によりHodgkin病を含めた悪性リンパ腫,伝染性単核症,胃癌におけるEB潜伏が明らかとなった.病理組織切片におけるEBERのISH法・EBERを標的としてウイルスゲノムを検出するPCR・RT-PCRによるEBERの検出法とその意義について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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