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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科53巻5号

1999年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1999

4 皮膚疾患治療のポイント

肥満細胞症の治療

著者: 窪田泰夫1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.139 - P.143

文献概要

 肥満細胞症は皮膚ないし全身諸臓器に肥満細胞が浸潤,増殖する疾患である.本症の治療の主眼は,1)肥満細胞由来のメディエーターの産生やその作用を抑制し各種症状の軽減に努めること,および2)異常な肥満細胞の増殖抑制を目的とすることが考えられている.治療の選択肢としては抗ヒスタミン剤(H1ならびにH2受容体拮抗剤)の内服,ステロイドの全身性ないし外用密封療法,抗アレルギー剤内服,PUVA療法などがあるが,最近ではIFN-αやIFN-γの全身投与の有効性も報告されている.また肥満細胞の増殖や分化に対して重要な働きを有する因子としてsteln cellfactor(SCF)が発見されたが,今後はこのSCFの産生,分泌を抑制する因子を解明し,いわゆる“抗SCF療法”といった新たなアプローチも期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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